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カヌーの構造−1

1.各部の名称

各部の名称 カヌーの各部の名称は図に示すとおりである。
「バウ」とはフネの前の部分、へさきのことである。船首。
「スターン」はフネの後ろの部分のことである。船尾。
「ハル」とは船体のこと。
「ガンネル」は下の断面図を見ると分かるように、船体(ハル)を挟むように取り付けられることが多い。この場合、内側を「インウェール」、外側を「アウトウェール」と言って区別する。
「ステム」とは船首部分のこと。または、船首に使われる船首材という具体的な部材を示すこともある。船首材は船首のカーブに合わせて取り付けられている。
「スォート」は補強材の役割を果たしている。中央に取り付けられるセンタースォートは、カヌーを裏返しにして担ぐ時のために肩の形に合わせたものがある。これを「ヨーク」と言って区別することもある。


2.カヌーの大きさについて

カヌーの性格の違いは、その大きさと形による。大きさには、長さ、幅、深さ、の3つの要素がある。 形は、カヌーの断面の底とサイドの形、エントリーラインの形、前後の対称性、キールの有無、ロッカーの形状、など沢山の要因があり、それぞれがカヌーの性能に複雑に関係している。 まず、このページでは大きさとカヌーの性能の関係からみてみる。そして、次のページで形と性能の関係を説明する。

■ 長さ (Length)

カヌーの性能を語る上で最も重要なのが、その長さである。全長が20cm変わるだけでも、その性格は大きく変わる。
カヌーは長いほど、直進性が増し、スピードも速く、楽に水面を滑り、積載能力(キャパシティー)も大きい。
逆に、短いと、方向転換がシャープで(操作性が良い)、重量も軽く、価格も安い。

■ 幅 (Width)

カヌーの幅を表す場合、主に3つの数値が用いられる。最大幅、ガンネル幅、喫水幅の3つである。
最大幅は文字通りフネの一番広いところの幅である。ガンネル幅はガンネルの一番広いところの幅である。フレア型、ストレート型のハルでは最大幅とガンネル幅は一致することが多い。
タンブルホーム型のハルではガンネル幅の方が狭くなる。
喫水幅は設計上の喫水線の一番広いところの幅である。カヌーの性能に最も影響を与えるのがこの喫水幅である。
一般的に喫水幅が大きいほど安定性が高いと言える。また、スピードは出にくい。
逆に喫水幅が狭いほど安定性は低く、スピードも出しやすい。

■ 深さ (Depth)

深さのあるカヌーは、フリーボード(水面から上に出ているハルの部分、乾舷とも言う) が大きくなるため、運搬能力(キャパシティー)も大きくなる。また水も入りにくい。スピードや運動性能には直接関係ない。
しかし、フリーボードが大きくなると、風の影響を受けやすくなるし、パドリングもしにくくなる。また、重量も大きくなる。
重い荷物を運んだり、急流下りを楽しんだりすることが良くあるなら、十分なフリーボードが必要だろう。

カヌーのスペック

■カタログのスペックの読み方

 
全長
Length overall(LOA)
艇の最大長。シーカヤックの場合通常ラダーは含まない。
全幅
Maximum beam
艇の最大幅。上図ではガンネル幅と一致しているが、タンブルホーム型のカヌーではハル(船体)の一番広い部分の幅になる。
喫水幅
Beam waterline
設計上の喫水の最大幅。喫水を4インチで設計しているフネでは4インチWL幅とも言う。
ガンネル幅
Beam gunnnel
左右のガンネルの外側の最大幅。場合によってはガンネルの内側の幅を表していることもある。
バウ高さ
Bow height
フネの一番底から船首(バウ)の先端までの高さ。
スターン高さ
Stern height
フネの一番底から船尾(スターン)の先端までの高さ。
中心深さ
Center depth
フネの中心で測った、フネの一番底からガンネルの縁までの高さ。
喫水
Draft
水中に沈んでいる部分の深さのこと。当然のことながら実際の喫水は荷重によって変わる。カタログの数値は設計上の喫水である。
排水量
Displacement
設計上の排水量。設計上の喫水線になるための総重量(フネの重量+人間、荷物)。
没水面積
Wetted surface
設計喫水線より下の船体が水に接している部分の面積。
Weight to immerse(WI)設計喫水線からフネを1インチ沈めるための荷重。仕様表では「WI」と略している。
肥痩(ひせき)係数
Prismatic coefficient (Cp)
フネの没水部分の太り具合を表す係数。数値が小さいほど痩せた形状と言える。
重量
Weight
自作する場合はカタログに示されている数値はあくまで参考値と考えた方がよい。作り方によって重量はかなり変わる。
積載量
Loading Capacity
最大積載重量。カタログに示されていることもあるが、何を基準にするかで数値は大きく変わる。メーカーによって計算方法も違うことが多いので単純に比較できない。
材質
Material
艇の材質。
用途
Usage
使用状況を設定した艇のコンセプトであり、艇のポテンシャルから判断した用途。
キールライン形状
Keel Line Shape
真横から艇を見た時の、船首(バウ)から船尾(スターン)にかけての船底(ボトム)の中央のラインの形状。
対称性
Overall Symmetry
フネの中心から前と後ろが対称形か非対称形かどうか。
断面形状
Cross Sectional Shape
真正面から艇を見た時の、ハル(船体)の断面形状。
Above Waterline Config真正面から艇を見た時の喫水線より上の形状。



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